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『彼女の人生は間違いじゃない』 [映画]

渋谷で、廣木隆一監督の『彼女の人生は間違いじゃない』を見た。福島県郡山出身の監督が描いた震災5年後のいわきに住む人たちの群像劇で、監督自身の小説が原作。

市役所に勤めるみゆきは津波で母を失い、父と2人でいわきの仮設住宅に暮らしている。父には英会話教室に通っていると嘘をついて、毎週末バスで東京に行き、実はデリヘル嬢をやっている。

父は妻を亡くしてから、失意から立ち直れず、補償金で酒とパチンコの日々。夫が原発で働いているため、肩身の狭い思いをして自殺を企てる妻、霊感商法で壺を売りつける男など、いろいろな人が登場する。

みゆきも周囲の人たちも皆、喪失感や不安感、悲しみを抱えて生きている。自分たちが住んでいた土地がもはや元には戻らないという絶望感の中で、人間関係も同様だと思い知らされる辛さ。終始淡々とした映像が続くが、胸がえぐられるような作品だった。

帰省すると、いろんな噂話を聞く。補償金で遊んで暮らしている人が多いので、パチンコ店がにぎわっている、毎日のごとく寿司屋や居酒屋に現れる避難者がいる、家を買っても補償金をもらい続けるために住民票は移さない人がいる、等々。

でも、生まれ育った先祖の地、暮らしていた土地を永久的に捨てざるを得なくなった人々にとっては、補償金ごときで受けた心の傷を到底癒すことはできないのではとも思う。福島の問題は単なる地震とは違うし、廃炉への道筋も見えてこない。一体これからどうなっていくのだろうと考えると、パチンコや酒で気を紛らせたくなる気持ちもわかる。

プルメリア2017.7.22a.JPG
先月末から咲き始めたプルメリアがまだ咲いている。
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