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『幼な子われらに生まれ』 [映画]

昨日、シネスイッチ銀座で見た2本目の映画は、『幼な子われらに生まれ』。原作が重松清で、監督は三島有紀子。三島監督の作品は、『しあわせのパン』、『繕い裁つ人』に続いて3作目の鑑賞。その中で本作が一番の出来だと思えた。

中年サラリーマンの信はバツイチで、再婚した妻、奈苗とその連れ子2人と暮らしている。別れた妻との間に娘が一人いるが、彼女は母親の再婚相手と住んでいる。信は年に4回、娘との面会が許されていて、それを楽しみにしている。

ある時、奈苗の妊娠がわかり、平穏に見えた一家にさざ波が立ち始める。6年生の長女、薫が反抗的になり、信に対して、本当のパパじゃない、自分の父親に会いたいと言い出す。奈苗の別れた夫はDVで、薫も殴られて歯を折られたことがあるというのに。

弟が生まれたら、自分は家族の中で邪魔者になるのではないかという不安、パパは自分の本当の娘と会っているくせにずるいという不公平感などがないまぜになって、薫は荒れる。信は彼女の父親、沢田に会いに行き、薫と会ってくれるよう懇願する。沢田は家庭に縛られたくなかったと言い、その日暮らし的な生き方をしている男だ。

家庭第一に生きてきた信は左遷され、単純作業をこなす日々。そのうえ、仕事よりも大切にしてきたはずの家族は崩壊寸前になってしまう。しかし、悩みながらもなんとか家族を維持していこうと、逃げずに義理の娘に真摯に向き合う。

離婚が珍しくなくなった現代では、再婚も増えるだろうから、家族の形態も変わっていく。血がつながっていても、分かり合えるとは限らないのが家族。ましてや義理の仲だったら、常に気持ちを知ろうと努力しなければ、家族は成り立たない。別れた妻が信に、あなたは理由を聞くだけで、私の気持ちを聞いてくれたことがなかったと言う。このセリフ、女性なら共感できるはず。

誠実で不器用な男を浅野忠信が好演。別れた妻を演じた寺島しのぶは別格の演技だし、子役3人がまた上手い。終始重苦しさが漂う作品だが、家族とは、親子とは、夫婦とはと考えさせられる。

DSC02526.JPG
ニラと豆腐を炒めて、塩・胡椒で味をつけるだけの超簡単料理。
コメント(2) 
共通テーマ:日記・雑感

コメント 2

pecotyan

この所、秋晴れの爽やかな日が
続いたかと思ったら今朝はどん
よりとした空模様。
いいお天気が続きません。

今朝、新聞を見てたら「幼な子
われらに生まれ」がモントリオ
ール映画祭で特別賞を受けたと
の記事がありました。
8月からの公開なので、その内
こちらの方でも放映されれば良い
のですが。

暑い暑いと言っていた夏も終わり
初秋の佇まいとなってきました。
勝手なもので、これから益々、日
が短くなり、寒くなるかと思うと
それも気持ちが沈みます。

ご主人のご友人の奥様のご不幸で
、何かと心痛めていらっしゃる事
と思います。同年輩、ご友人とな
ると他人事とは思えませんし、さ
ぞかしご心労の事とお察し致し
ます。
by pecotyan (2017-09-06 07:37) 

clifton

こちらも明け方まで降っていた雨が今は止んで
いますが、またいつ降り出してもおかしくない
空模様です。天気が悪いと余計に気分が落ち込み
ますね。

「幼な子・・・」は東京での上映館も少ないですが、
海外の映画祭で賞を受けたから、那須でもそのうち
上映するかもしれませんよ。その時はぜひともご覧に
なってください。

亡くなったTさんとは40年以上の付き合いで、自分の
友達のようだったので、なにかにつけて彼女の笑顔
が浮かんできます。とにかく活発で明るい人でした。
今でも現実とは思えず、彼女の死が受け入れられずに
います。

by clifton (2017-09-06 08:44) 

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