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『タレンタイム〜優しい歌』 [映画]

昨日は気温が26度まで上がり、暖かいを通り越して、暑かった。テニスに行ったけれど、2セットでダウン。

一昨日、渋谷のイメージフォーラムで見た『タレンタイム〜優しい歌』は、8年前に急逝したマレーシアの女性監督の作品。8年の時を経て、日本での劇場初公開となった。

ある高校で、タレンタイム(芸能コンクール)が開かれることになる。ピアノで弾き語りをする女生徒のムルー、二胡を演奏するカーホウ、ギターと歌が上手なハフィズなど決勝に残った生徒たちはその日に向けて練習に励む。

学校からムルーの送迎を仰せつかったマヘシュはインド系で聴覚障害者。彼はムルーに恋をするがムルーもマヘシュに魅かれる。カーホウは中華系で、父親から常に一番の成績を期待されている。しかし、転校してきたマレー系のハフィズにトップの座を奪われてしまう。ハフィズには母親しかいないのに、彼女は脳腫瘍の末期で入院中。

マレーシアは他民族国家で宗教も言語もさまざま。映画の中の生徒たちは家庭環境も違えば、宗教も違う。それでも若さゆえの純粋な心で、壁を乗り越えていこうとする。

初めて見たマレーシア映画は優しさに満ち溢れていて、とても温かい気持ちになれる。音楽もいいし、上質な青春ドラマだった。

フェイスブック友に2人のマレーシア人がいるが、彼女たちは中華系。よって、FBに記事を投稿する際には公用語の英語を使う時もあれば、中国語の場合もある。多分、マレー語も使えるのだと思う。

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一人の夕食は15分もあれば出来上がる。
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『私は、ダニエル・ブレイク』 [映画]

昨日見た1本目の映画は、イギリス映画『私は、ダニエル・ブレイク』。引退を決めていたケン・ローチ監督がどうしても伝えなければという思いに駆られて制作した作品。カンヌでパルムドール(最高賞)を受賞している。

長年大工として働いてきた59歳のダニエル・ブレイクは心臓の病で医師から仕事をすることを止められる。妻に先立たれ、子供もいない彼は国から給付を受けようとするが、煩雑な手続きと融通のきかない役人たちによって、たらい回しにされる。

福祉事務所で出会った2人の子供を抱えるシングルマザー、ケイティも困窮していた。ダニエルはケイティ一家と交流し、助けながら、収入のない自分の状況をなんとかしようとする。しかし、病身で働けないというのに、給付金を受給するには求職活動をして、その証拠を提出するようにと役所から理不尽なことを言われる。

何十年も自分は税金を払って来たんだとダニエルが役人に言う場面がある。真面目にコツコツと仕事をしてきて、自信と誇りのあるダニエルは給付金のためとはいえ、簡単に役人たちの指示に従わない。それが彼を追い詰めていくことになる。

「ゆりかごから墓場まで」と言われたイギリスの福祉政策は遠い過去のことで、ダニエルやケイティのようにセーフティーネットからこぼれ落ちる人たちがたくさんいる。日本でも生活保護を申請せずに餓死した例があるが、世界中が格差社会となり、弱者は見捨てられつつある。

ケン・ローチ監督の作品は数本見ているが、社会の底辺に生きる人々を描き、その人たちに心を寄せ、声高ではなく社会を批判している作品が多い。この作品からは、ますます生きにくく、不寛容な社会になっているのを見過ごせなかった監督の思いが伝わってきた。深刻な社会問題を扱いながらも、ユーモアがあり、胸を打つ言葉もある。今年見た中では、一番の傑作かな。

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弟の愛犬
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『海は燃えている~イタリア最南端の小さな村~』 [映画]

雨降りの一日。夕方鍼灸院に予約を取り、その前に映画を見ることにした。渋谷のル・シネマで、ドキュメンタリー映画『海は燃えている~イタリア最南端の小さな村』を見る。
2016年のベルリン映画祭で金熊賞を受賞した作品。

北アフリカに最も近いイタリア最南端の小さな島、ランペドゥーサ島が舞台。カメラは、そこに暮らす人々の平凡な日常と島の沖合での難民船の救助活動を映し出す。ナレーションは一切なしで、淡々と双方の映像が続く。そして、島民と難民は交わることはない。なぜなら、難民は救助されるとすぐに難民センターに送られるから。

アフリカからの難民がヨーロッパを目指して、何十年も前から命がけでやって来る。しかし、途中で命を落とす人も多い。検死を担当する島の医師がもう慣れただろうと言われるけど、決して慣れることなどできないとつぶやく。

島の人々のつつましくも平和な暮らしと難民の悲劇的な現実を詩的な映像で対比させながら、観客の心にずしんと重いものを残すような作品だった。

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東急本店地下の食品売り場にある新橋亭で塩ラーメンの昼食。

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『くちづけ』&『僕らのワンダフルデイズ』 [映画]

徒歩で目黒に映画を見に行く。2本立て上映で、シニア割引900円というお得な映画館、目黒シネマで、俳優竹中直人特集をやっている。2本とも見ていない作品だったので、今日は映画館で静かに過ごすことにした。

2013年製作の『くちづけ』は、知的障害者が暮らすグループホームが舞台。漫画家の父親は、知的障害の娘を伴い、ホームに住み込みで働くことになる。妻が亡くなって以来、ずっと一人で娘の面倒を見てきた父と娘にとっては、お互いがなくてはならない存在だった。そのことがやがては悲劇を引き起こすことになる。

笑える場面も泣ける場面もあるが、テーマは重くてつらい。実際にあった事件を題材にした舞台劇を映画化した作品で、父親役の竹中直人はじめ俳優陣がいずれも好演。

2009年製作の『僕らのワンダフルデイズ』は、53歳の主人公が末期がんで余命半年と知り、高校時代の仲間とバンドを再結成し、コンテスト出場を目指すというお話。目新しいストーリーではないが、面白おかしくて笑えるし、音楽もいいし、かなり楽しめた。

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帰りに目黒の「とんき」で、久しぶりにトンカツを味わう。開店時間4時を5分過ぎて行ったら、既に1階も2階も満席で、待ち席もほぼ埋まっていたのにはびっくり。休日の混み様は尋常でない。
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『日本と再生 光と風のギガワット作戦』 [映画]

昨日渋谷で見た2本目の映画は、『日本と再生 光と風のギガワット作戦』。反原発訴訟の弁護士である河合弘之さんが監督したドキュメンタリー作品。

私は見ていないが、監督は原発関連のドキュメンタリーを既に2本撮っている。今回は脱原発をやるなら、それに代わるエネルギーはどうするのかという疑問に答えるべく、環境学者と共にドイツ、デンマーク、アメリカ、中国、アイスランドなどの国々を取材。また、日本国内で自然エネルギーを利用して発電している人たちを訪ねる。

その結果、福島原発の事故後、世界はいつのまにか自然エネルギーにシフトしていたのである。2022年までに脱原発をすると政策決定したドイツはもちろんのこと、驚いたことに原発大国だと思っていた中国までもが、風力や太陽光を利用した自然エネルギーに力を入れている。あれだけのひどい事故を起こした日本が再稼働を選択するなんて、世界の笑い者という状況だった。

太陽光パネルや風力発電設備のコストがどんどん安くなっているという。自然エネルギーは高くつく、天気まかせで安定しないなどの誤解を取材により、わかりやすく論破していく。日本が年間25兆円払って石油を買っていると知り、びっくり。自然エネルギーの設備は1年で建つが、原発は10年かかる。そして、いったん事故があれば、膨大な費用と年月をかけてもクリーンにはならない。でも国は原子力ムラの利権を守るために原発推進を止めない。

あらゆることにおいて、変わることに抵抗を示す日本が世界のエネルギー革命に後れをとってしまっているのは明らか。自治体やさまざまな団体が自然エネルギー事業に取り組み始めているが、国の政策として推進していく必要がある。そのためには私たちが原発にNOを突き付けねば。

今、私たちが見るべき映画の1本。東京でも上映館は1館のみだが、そのうちにDVDが出るはず。ぜひ多くの人に見てもらいたい。

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左:チュプカムイ(太陽の神)   右:トートカムイ(湖沼の神)
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『百日告別』 [映画]

渋谷のユーロスペースで、映画を2本見る。1本目は台湾映画『百日告別』。

多重事故で、妊娠中の奥さんを亡くしたユーウェイと婚約者を亡くしたシンミンは合同葬儀場で出会う。突然愛する人を失い、現実を受け入れることができず、何も感じられなくなった2人。やがて、ユーウェイはピアノ教師だった妻の生徒を訪ね、前もって支払われていた授業料を返して歩く。シンミンは新婚旅行で行くはずだった沖縄を1人で旅する。初七日、三十五日、四十九日、百日と法要のたびに顔を合わせるが、特別に親しくなるわけではない。2人の日々が交互に平行して描かれる。

大切な人を亡くした2人が何度かの法要を経て、絶望感、悲しみから少しずつ立ち直っていくさまを淡々と描いた作品。四十九日は死者がこちらからあちらの世界に移る日で、百日は残された人々が泣くのを止める日という説明があった。法要は残された人たちが気持ちの整理をするために必要な儀式なのだ。それを執り行うことで、自分にとってかけがえのない人の死を少しずつ受け入れていくことができる。

まだ若い奥さんを病気で亡くした監督自身の体験を基にして作られた映画だそうだが、仏教は結構合理的な宗教なのかもしれないなと思った。

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アイヌ刺繍。左:コシラッキコロ(守り神とする)右:ミナハウ(神々に微笑み)
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『たかが世界の終わり』 [映画]

札幌で見た2本目の映画は、『たかが世界の終わり』。カンヌ映画祭でグランプリを取った作品。

12年ぶりに故郷に帰って来たルイは、ゲイで34歳の劇作家。自分の死期が近いことを家族に伝えるための帰郷だった。出迎えたのは母、兄夫婦、そして妹。再会はどこかぎこちなく、緊張感が漂う。やがて食卓は言い争いの場となり、デザートの時に話そうと思っていたルイはその機会を失い、何も告げずに去っていくことになる。

原作は戯曲ということもあり、ほぼ5人の会話劇。なにゆえに彼が故郷を出たのか、どんな病気なのかなどの説明は一切なされない。顔のアップの連続で、セリフが次々に発せられる。兄の苛立ちが尋常でなく、田舎から脱出して成功した弟への妬みなのか、それとも帰郷の理由を感じ取っておびえているのか、よくわからない。

家族だからこそ傷つけ合うし、兄弟間の嫉妬や恨みもありがちなこと。でも、かみ合わない会話が続いたあげくに追い出されるように家を出るルイの心情を思うと、暗い気持ちになる。物語としての面白さはないし、全編に漂うのは孤独感というか寂寥感。疲れる映画だった。

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アイヌの刺繍。左:イレスカムイ(火の神)  右:ススカムイ(柳の神)
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『人生フルーツ』 [映画]

見たいと思っていた映画2本が札幌のシアターキノで上映されていると知り、3日、連れ合いが弟たちとスキーに行っている間に見に行った。

1本目は『人生フルーツ』。名古屋近郊のニュータウン内に住む90歳と87歳の老夫婦の日常を追ったドキュメンタリー。

建築家のご主人は300坪の土地をニュータウン内に購入し、シンプルな家を自分で建て、そこに雑木林を作ることにする。夫婦で木や果樹を植え、落ち葉を利用して畑を肥えさせ、野菜を作るという自給自足的な暮らしをそこで40年間続けてきた。

奥さんの料理もすべて手作りで心のこもったもの。丁寧な暮らしぶりが見ていて気持ちが良い。そして夫婦の間で交わされる言葉が美しいのに感動する。自然と共生しながら、毎日を淡々と穏やかに過ごすお二人の笑顔が素敵。観客もしみじみとした幸福感に浸ることができる素晴らしい映画だった。

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札幌の地下通路に飾られているアイヌ刺繍。
左:カムイチカップ(神鳥)右:パイカルエク(春が来た)
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『ママ、ごはんまだ?』 [映画]

またまた春の嵐が通り過ぎた。ちょうど出勤時に当たった人たちは大変だっただろうな。

どうしても見たい映画が角川シネマ新宿でしか上映されていないため、今日は新宿まで遠征。時間的には大した差がないのだが、映画は品川・恵比寿・銀座界隈で見るのがほとんど。新宿はよほどの用事がない限り、行くことがない。

『ママ、ごはんまだ?』は、歌手の一青窈の姉である、一青妙の原作を基にした映画で、お二人は本名で登場している。家族で住んだ家が取り壊されることになった時、妙は一つの木箱を見つける。その中には古い手紙や写真と共に母親の書いたノートが入っていた。

妙の父は台湾人で、母は日本人。幼い頃は台湾で暮らし、その後日本に帰国。まもなく父が亡くなり、2人の娘を育てていた母も彼女が大学生の時に亡くなってしまう。ノートに記された台湾料理のレシピを読みながら、いつも明るく振舞い、美味しい料理を作っていた母の姿、そして台湾や日本での家族との日々を回想していく。料理を通して紡がれる、ある家族の物語で、見終わった後に心が和むような作品。

原作は読んでいないが、妙さんの台南について書いた本は読んだことがある。内容は台南のガイドを兼ねたエッセイで、台南への愛にあふれ、食べ物の話もたくさん載っていた。映画の中でも美味しそうな台湾料理がたびたび登場する。それを目にしただけで、また台湾に行かなきゃという気分になってしまった。

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昨秋、弟の所に滞在中漬けた野沢菜を今月初めに行った時に持ち帰った。それを胡麻油で炒めたり、豚肉と炒めたりして食べている。
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『サバイバルファミリー』 [映画]

春二番が吹き荒れるとの予報で、テニスは諦め映画へ。品川で『サバイバルファミリー』を見る。

ある朝、東京のマンションに住む鈴木家の面々が起きだしてくると電気がつかないばかりか、目覚まし時計も鳴らないし、スマホも使えない状況に気付く。お父さんは会社へ、子供たちは学校へ行くが、どこも停電状態。テレビ・ラジオ・スマホすべてつながらないため、情報は一切なし。そのうえ、水道とガスの供給もストップしてしまうし、車も動かない。食べ物もなくなってくる。

飛行機に乗って、鹿児島のおじいちゃんの所に行こうと一家4人は自転車で羽田を目指すが、飛行機も飛んでいなかった。大阪は停電していないらしいという噂を信じて、今度は自転車で大阪を目指す。ところが、ようやく大阪にたどり着いてみれば、そこも同じ状況だった。

前代未聞の危機に直面した普通のありふれた家族がさまざまなアクシデントに見舞われながらもなんとか生き抜いていこうと奮闘するさまをコメディータッチで描いている。極限状態の中で、バラバラだった家族が助け合うようになり、スマホばかりいじっていた子供たちもたくましくなっていく。

監督のオリジナル脚本だそうだが、面白かった。一家族を追ったドキュメンタリーのような作品で、笑えるのだが、見ていて力が入ってしまう。自分だったら、どうするだろうかと考えながら見ていた。モノにあふれた便利な世の中も電気などが全く使えなくなったら、江戸時代と大して変わらぬ暮らしになるのだと思い至って、ぞっとした。

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明日のそば会用に田舎の直売所で購入してもらった野菜が届いた。
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『僕と世界の方程式』 [映画]

雨降りのため、鍼灸院と映画に行く。恵比寿で、イギリス映画『僕と世界の方程式』を見た。2007年にBBCで放映されたドキュメンタリーを基にその時の監督が撮った作品。

ネイサンは数学には並外れた才能と興味を持っているが、コミュニケーションが苦手な自閉症の男の子。彼の理解者だった父親を交通事故で亡くしてからは、母親にも心を閉ざしてしまう。母親はそんな彼に数学の指導をくれる人を探し、息子の才能を伸ばそうとする。

その教師との勉学の結果、ネイサンは国際数学オリンピックのイギリス代表の一人に選ばれる。そして、台北での代表チームの合宿で、中国チームのチャン・メイという少女に出会い、徐々に心を開いていく。

前回見た映画『ザ・コンサルタント』の主人公も自閉症で、数字に強い会計士だった。あることについて強いこだわりがあったり、他人と上手く意志の疎通が図れないため、単に変人と見なされてしまうが、ひとつのことに秀でている人もいる。ネイサンは数学では天才的な才能を発揮するが、人を好きになることや自分のことを思いやってくれる人の気持ちを理解できなかった。それがメイとの付き合いを通じて、方程式では解けないこころというものがあることに気づく。今まで触ることさえなかったお母さんの手を握るシーンにはホロリとさせられる。

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映画の前に、恵比寿のラーメン屋で昼食。
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『ザ・コンサルタント』 [映画]

風が強かったため、テニスは諦めて映画へ。品川で『ザ・コンサルタント』を見た。田舎町の会計士、クリスチャン・ウルフは大きな企業から財務調査を依頼される。驚異的な速さで15年分の資料を一晩で読み解き、不正を見つけるが、突然調査にストップがかかったうえ、命を狙われるようになる。

自閉症で他人とのコミュニケーションは不得手だが、天才的な頭脳と並外れた格闘能力を持つウルフ。いくつかの偽名を使用し、出身地もなにもかもベールに包まれている。挿入される回想シーンから、少しずつ彼のバックグランドがわかってくるけど、実はウルフは裏社会のマネーを仕切る仕事をし、なおかつ凄腕の殺し屋でもあった。

あちこちに伏線が張ってあり、最後になってようやくパズルがはまる。よくできた作品だった。たまにはハリウッドのサスペンス・アクションも悪くないなあと満足して帰宅。

昨夜、ガス給湯器が壊れて、お湯が出なくなった。折しも私はヘナを塗りたくって髪を染めている最中。洗い流すのにお湯がなかったら、どうすればよいのと焦った。お風呂の湯は2日に1回取り換えるため、昨日は浴槽に水があった。その水を洗濯機に半分ほど移し、我が家で一番大きなそば茹で用の鍋や二番目に大きい鍋で湯を沸かし、それを浴槽に入れて、なんとかヘナでこてこてになった頭を洗った。

映画を見て、5時半頃に帰ったら、まだ修理屋さんがいるのでびっくり。連れ合いに聞いたら、1時頃からずっとやっているとのこと。今日もお風呂に入れないのかと心配していたら、なんとかお湯が出るようになってホッとする。蛇口をひねればお湯が出る生活に馴染みすぎるのもどうかと思った2日間。

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林試の森公園の白椿
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『沈黙‐サイレンス‐』 [映画]

話題の映画『沈黙‐サイレンス‐』を見に品川へ。遠藤周作原作の「沈黙」をアメリカのスコセッシ監督が映画化したとあらば、見逃すわけにはいかない。

17世紀、キリシタン弾圧が激しかった江戸時代初期の長崎が舞台。ポルトガルの宣教師、フェレイラが棄教したと聞いた弟子のロドリゴとガルぺは真相を確かめるべく、キチジローという日本人の案内でマカオから長崎に渡る。

そこで目にしたのは厳しい弾圧の下でも信仰を捨てない隠れキリシタンたちの存在だった。ロドリゴとガルぺは彼らの心の支えとなるが、やがて二人をかくまっていた村人たちが捕らえられ、処刑される。無力感にさいなまれながら五島に逃げたロドリゴだったが、キチジローの裏切りにより捕らえられてしまう。

さまざまな手立てを試みるも信仰を捨てないロドリゴに対して、長崎奉行は最後の手段に出る。それはロドリゴのために犠牲になる人々の命を彼の前にさらすことだった。激しい拷問を受ける信者たちを目の当たりにして、信仰のためには信者たちを犠牲にするのか、それとも棄教して彼らの命を助けるべきなのか、究極の選択を迫られる。

息を詰めながら165分見続けたが、久しぶりにすごい映画を見たという感じ。単なる宗教的、歴史的な作品ではない。人間の強さと弱さ、善と悪、赦しなど普遍的なテーマが見る者に突きつけられる。悲しく、苦しいシーンが多いが、今年見るべき作品のひとつになるだろう。さすがスコセッシ監督が28年間映画化に向けて温めてきた作品だけのことはある。

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帰りは品川から五反田まで歩き、「広州市場」で香菜入りワンタン麺の昼食。
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『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』 [映画]

今年1本目の映画『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』を日比谷シャンテで見た。好きな女優ヘレン・ミレンが出演しているイギリス映画。

ヘレン・ミレン扮するイギリスの諜報機関のパウエル大佐は6年間追って来たテロリストたちがナイロビに潜んでいることを突き止める。アメリカ軍のドローンを使い、英米にケニアを加えた陣営で合同捕獲作戦を指揮する。

しかし、ロンドン、アメリカ、ナイロビの司令官たちのもとに送られてくる映像から、テロリストたちが自爆テロを計画していることが判明。生け捕りから殺害へと作戦が変更される。大佐の指令でネバダ州の米軍基地では、ドローンからのミサイル発射準備に入る。ところが、寸前にテロリストの家の近くでパンを売る少女が映像に映し出される。

テロリストを抹殺するためには民間人を殺してもいいのか、政治家と軍人の間で議論が沸騰。政治家たちは保身しか考えず、自分でなかなか決断しない。パウエル大佐はこのチャンスを逃したら、自爆テロが起き、より多くの人々が殺されると主張。政治家たちが外務大臣に聞け、大臣は首相にと言っている間に事態は緊迫してくる。

母親が焼いたパンを路上で売る一人の健気な少女を巻き添えにしても、その後に自爆テロを起こすと思われるテロリストたちを始末すべきかどうか、それぞれの立場で白熱の議論が交わされ、観客も極度の緊張状態に置かれる。あなたならどうしますかと問われるような作品で、見終わってからも重苦しい気分が残った。

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11月に母の介護で弟の家に滞在した折、友人が渋柿を持って来てくれた。皮をむき、弟の家のベランダに干してきたのを先だって持ち帰る。売られている干し柿よりずっと美味しい。
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『この世界の片隅に』 [映画]

大晦日といってもすることがないので、連れ合いと映画の見納めに行くことにした。好天に誘われ、徒歩で品川に向かう。澄み切った青空の下、車も人も少なくて、ウオーキングには最高の日和だった。ちょうど1時間で映画館に到着。やっぱり暇な人が多いらしく、映画館も隣にある水族館も大賑わい。

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五反田からソニー通りに入り、かつてソニー本社があった所から御殿山に上がり、高輪へ。

見た映画は、『この世界の片隅に』。アニメはジブリしか見たことがなかったが、あまりに評判がいいので、見る気になった。

戦時下、広島から呉に嫁いだ18歳の若い女性が不自由な日常生活の中でひたむきに生きる姿を描いた作品。声高に反戦を叫んでいるわけではないけれど、普通に生きている人々の暮らしを一瞬にして変えてしまうのが戦争なのだと納得させられる。淡々とした物語ながら、じんわりと心に沁みる、見納めにふさわしい作品だった。

今年見た映画は41本。年々少なくなっている。来年は50本を目指そう!

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昨日打ったそばをとっておいたので、また今夜も日本酒で年越しそばを味わう。
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『ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやって来た』 [映画]

14日に見た2本目の映画は、『ノーマ東京 世界一のレストランが日本にやって来た』。イギリスの雑誌「レストラン」が毎年選ぶ世界のベストレストラン50で、4度トップになっているコペンハーゲンのレストラン「ノーマ」が、2015年に東京で期間限定店を開いた時のドキュメンタリー。

本店を閉め、スタッフ全員が東京に移動してマンダリン・オリエンタル東京に5週間限定で店をオープン。予約開始から1日で、世界中から3千6百人の申し込みがあり、ウェイティングリストは6万2千人に達したというから驚く。

本店と同じ料理では意味がないというシェフ、レネ・レゼピの考えの下、オープン1年以上前から日本全国を回って、食材探しをする。木の葉っぱを食べ、生えている場所で味が違うから、あちこちの木から枝を切れと言ったり、イチゴ農家ではまだ熟さない白いイチゴのほうがいいと言って、農家の人を困惑させる。とにかく食材へのこだわりが半端じゃない。

新しい料理を生み出そうと常に挑戦し、進化を目指すシェフについて行かねばならないスタッフたちのプレッシャーも相当なもの。開店前に体調を崩す人も出て来る。そして、慣れない調理場で右往左往しながらも遂に開店の日を迎える。

ノーマの料理に蟻が使われているのを写真で見たことがあるが、東京でもぼたん海老に長野県の蟻を散らした一品があった。寒い北欧では柑橘類が取れないため、昔から酸味に蟻を使うらしいが、一体どんな味なんだろう。食べてみたい気もするが、蟻に何万円も投資するなら、寿司屋に数回行ったほうがいいかなと思ってしまう。

食通のRちゃんから2カ月ほど前、ノーマに1月初め7席の予約が取れ、あと2席ありますが、いかがですかと誘われた。母の介護手伝いに行く時期でもあり、ノーマで食べるだけのためにコペンハーゲンまで行くのもなあとお断りした。世界で最も予約の取れないレストランとして有名なノーマの料理を味わう唯一のチャンスだったけれど、映画の中の料理で満足することにしよう。

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先週の土曜日、国連大学前のファーマーズマーケットで購入した野菜。

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ロマネスコはサッと茹でてから、鶏肉・パプリカ・ギンナンと共に炒めた。

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赤カブを大根と一緒にピクルスにしたら、大根が真っ赤に染まってしまった。左2切れは大根。
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『ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち』 [映画]

一昨日、恵比寿のガーデンシネマでドキュメンタリー映画を2本見た。1本目は、『ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち』。

第二次世界大戦勃発直前の1938年、スイスにスキーに行こうとしていたイギリス人ニコラス・ウィントンの元に一緒に行くことになっていた友人から、ユダヤ人難民支援で忙しいため、行けないと連絡が入る。友人を手伝うためにチェコを訪れたニコラスはナチスの迫害により行き場を失ったユダヤ人難民の悲惨な境遇を目の当たりにする。せめて子どもたちだけでも救いたいと行動を開始する。

証券会社で働くニコラスはそのビジネス手腕を生かし、各国に子どもたちの受け入れを打診するが、すべて断られる。イギリスだけが里親を見つけること、政府に一人当り50ポンドの保証金を支払うことという条件で受け入れを認めてくれた。プラハで子どもたちの写真入りリストを作成し、必死にイギリスでの里親を探し、大戦開始までに669人を救い出す。

しかし、ニコラスはそのことを結婚した妻にも話さなかった。1988年、妻が屋根裏部屋で子どもたちの資料を貼り付けたスクラップブックを見つける。そのことがきっかけとなり、BBCがニコラスに救い出された子どもたちの行方を調べ始める。そして、再会が実現し、ニコラスの功績が世に知られることになる。

同じようにユダヤ人を救ったドイツ人実業家のシンドラー、日本の外交官、杉浦千畝を描いた映画(ドラマ)も見たが、この作品は再現ドラマや実写映像を盛り込んだドキュメンタリー。切羽詰まった状況の中で、子どもたちだけでも生き延びてほしいと必死に願う親たちの心情が胸を打つ。イギリスに向かうため汽車に乗り込んだ幼い姉妹がいた。まだ3歳くらいの妹の方をお母さんが耐えられずに、思わず窓から出して抱きしめてしまう。しかし、心を鬼にして走り出した汽車に娘を戻す。もし、その時お母さんが自分を離さなかったら、今の私はいないとその娘さんが語る。どの人も両親は収容所に送られ、殺されている。そして、ニコラスが救えなかった子どもたちも大勢いた。

70年以上前の出来事だけど、シリアやアフリカでは今なお同じような悲劇が繰り返されている。文明が発達しても、人間の愚かさは一向に変わらないのが悲しい。

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毎週土・日に渋谷の国連大学前で開かれているファーマーズマーケット。先週ラ・ブランシュで食事をする前に皆で寄った。

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郡山の生産者のブースで、カリフラワー、ロマネスコ、赤カブを買う。ラ・ブランシュの田代シェフもこの方から野菜を仕入れているそうだ。
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『92歳のパリジェンヌ』 [映画]

昨日はシネスイッチ銀座で映画を見て、いつものごとく交通会館内の「むらからまちから」で納豆など調達して帰宅。映画のせいか、この1カ月間の疲れが出たのか、早々と床に入ってしまった。

『92歳のパリジェンヌ』はフランスのジョスパン元首相の母親が自分の人生を終える日を決めて実行したという実話に基づいた作品。しかし、映画の中では登場人物の名前や家族構成などはフィクションになっている。

92歳のマドレーヌは一人暮らし。頭はまだしっかりしているが、ノートに記している自分でできなくなった項目が増えてきている。ある日、彼女の誕生日に集まった家族の前で、迷惑をかけて生きるのは嫌だから、元気なうちに自らの手で人生の幕を下ろしたい、それは2カ月後と宣言する。動揺し、怒る家族たち。

息子は一人で暮らすのが無理なら老人施設に入ればと言い、娘は私が引き取って面倒みるからと説得するがマドレーヌは断固として応じない。助産婦として働き、社会活動家でもあったマドレーヌにとって、人生の始末をつけるのはあくまで自分自身でありたいのだ。始めは母の決心を受け入れられずにいた娘は病院でオムツ姿を母から見せられて、考えを変える。すぐに退院させ、母の願いを叶えてあげるべく、最後の日まで寄り添う。

尊厳死がテーマの作品だが、フランスでも安楽死は認められていない。実行する時に側にだれかいたら、自殺ほう助の罪に問われるからと一人で薬を飲む。約束で直前に娘に電話をかける。電話をする方も受け取る方も、あの瞬間はどんな気持ちだったのだろうかと見ていて心がきりきりと痛んだ。

自分の親に同じようなことを言い出されたら、果たしてどう答えるか。やっぱり、「そうですか、どうぞ」とは、とても言えない。翻って自分の場合はと考えると、マドレーヌのようにできたらいいなあというのが本音。私たち団塊の世代は墓場まで満員と言われて育ったけど、その前に死に場所がなくなるらしい。2025年以降は介護施設も病院も満室で、おまけに訪問介護の人員も不足して自宅での看取りも無理とか。野垂れ死にするくらいなら、安楽死の方がずっといい。やがて国も困り果てて、安楽死についての法案が提出されるようになるかも。

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田舎の友人にいただいた唐辛子。ご主人が畑で作り、彼女が編んでくれた。
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『湾生回家』 [映画]

久しぶりに神保町まで出向き、岩波ホールで『湾生回家』を見る。台湾で観客動員数16万人を記録し、異例のヒットとなったドキュメンタリー映画。

湾生とは、台湾で生まれた日本人のこと。台湾は日清戦争後に日本に割譲され、第二次大戦終結まで50年間日本の統治下にあった。その間に台湾で生まれ育った日本人は約20万人。戦後、ほとんどの人々は身一つで日本に強制送還された。台湾が故郷であった彼らにとって日本は未知の国だったが、帰ってみたら一面焼け野原で食べる物もない生活が待ち受けていた。

映画の中では、70-80代の湾生6人を取り上げている。台湾の思い出の地を訪ね歩き、それぞれの子供の頃の台湾での暮らしぶりや台湾への思いを語る。皆さんに共通するのは台湾への強い望郷の念。台湾の人たちはその気持ちに優しく応えてくれる。

以前、日本人女性が監督した『台湾人生』というドキュメンタリーを見たが、こちらは日本統治時代に生まれ、日本語教育を受けた5人の台湾人の半生を取り上げた作品だった。日本語世代として青春時代を過ごし、戦後の国民党独裁の激動時代を生き、80代に達した人たちが日本への複雑な気持ちを吐露するのを聞いて、深く心を揺さぶられたことを思い出した。

『湾生回家』は台湾人監督による台湾育ちの日本人を取材した作品なので、『台湾人生』と対で鑑賞すると、日本統治時代の台湾の歴史がよく理解できるはず。今日の観客はシニア世代がほとんどだったが、台湾では若い世代も多かったとか。日本でも若い人たちに見てほしいと思う。

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岩波ホールで映画を見た時に寄る「六法すし」で昼食。『湾生回家』の監督も食べに来たよとご主人がおっしゃっていた。
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『PK ピーケイ』 [映画]

恵比寿で、インド映画『PK ピーケイ』を見る。『きっと、うまくいく』と監督も主役も同じと知って、見逃すわけにはいかないと思っていた作品だ。

ベルギーに留学中、パキスタン人の留学生と恋仲になったインド人の女性ジャグーは、失恋してインドに戻り、テレビ局で働いている。ある日、神様が描かれたチラシを配っている変わった男性に出会う。PKと呼ばれているその男の話を聞くと信じ難いことばかり。ほかの星から地球にやって来たが、リモコンを盗られて、帰れなくなった。それで願いを聞いてくれるという神様を探しているというのだ。PKは自分の星に帰りたいがために、さまざまな宗教を体験するが、一向に願いは叶わない。初めはPKの話が信じられなかったジャグーだが、ある出来事をきっかけに彼を応援するようになる。

宇宙人が宗教について疑問を抱き、それをテレビ番組が取り上げ、社会に問いかけていくという奇想天外なストーリーだが、インド映画につきもののダンスと歌、それに恋もちゃんと組み込まれている。笑って泣けて、2時間半の上映時間が少しも長いとは感じられなかった。やり方次第では宗教界から反発を招くような内容なのに、宇宙人を通して、宗教の問題点をあぶりだすという発想がすごい。シリアスな問題をコメディータッチで風刺していて、面白かった。インド映画恐るべし!

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恵比寿ガーデンプレイスは、バカラのシャンデリアも設置され、師走の装い。
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