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電子書籍を読む [読書]

今日から10月。今年もあと3カ月と考えるとなんだか焦るが、好天にもかかわらず一日引きこもっていた。昨夜飲み過ぎたせいもあり、一種の宴会疲れ。話が弾んで、かなり盛り上がってお酒も進んだ。お客の一人から飲み過ぎて、朝辛かったというメールが届いたから、私だけではなかったみたい。

先月、テニスクラブのメンバーの方が電子書籍で出された本を読んだ。アマゾンのキンドル本で、キンドルの端末がなくとも無料アプリをダウンロードすれば、パソコン、タブレット、スマホでも読める。

シリーズ:教科書に書けない歴史(相葉宏二著)
(1)第二次大戦で歴史を作り間違えたアメリカ
(2)悲惨な歴史を逆転し覇権を目指す中国
(3)日本が近代化を助けた朝鮮と台湾、とその後

私たちが知っているようで実はよく知らなかった(知らされなかった)歴史を多くの文献を読み解いて、解説している。目からウロコの事柄がたくさん出て来て、なるほどそうだったのかと思いながら、(1)~(3)まで、一気に読んでしまった。

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サツキがびっしり植わっている中から出て来ているエノコログサ
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「みをつくし料理帖」シリーズにハマる [読書]

今日も雨が降ったり止んだりの一日。傘が手放せないほどしっかり降るならまだしも、たまにポツリとあたるくらいだったり、霧雨のような細かい雨だったりして、イラつくような降り方だった。

読む本がなくなったので、返しがてら図書館に行き、予約していた本を3冊借りて来た。髙田郁著「みをつくし料理帖」シリーズの第一弾~第二弾まで、一気に読んでしまい、今、第三弾を読んでいるところ。

時代小説は藤沢周平と佐伯泰英の作品くらいしか読んだことがなかった。この「みをつくし料理帖」シリーズの作者は女性で、しかも主人公は女の料理人。江戸の市井の暮らし、人情話、旬の料理の数々、大阪と江戸の違いなど、読み進めて行くにしたがって、ますます面白くなり、すっかりハマってしまった。特に料理のことは詳しく書いてあり、食べたい!作りたい!と思いながら、読んでいた。

こんなに面白いのだから、シリーズ全編を読破せねばという気になり、図書館のサイトにアクセスして、シリーズ第4-6を予約した。

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一昨日、品川に徒歩で向かう際、高輪の住宅街で見たヤブランとムラサキシキブ。
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「私の箱子」を読む [読書]

午前中に鍼灸院へ。先週テニスを4試合やって以来、左膝にかすかな痛みがあるし、右肩あたりがこりによる痛みを感じる。右肩がすごくこっているんですけどと先生に告げたら、こっているのは左ですよと言われた。自分では意外とわからないものだ。治療の後はいつものように体が緩んだ感じになり、軽くなった。

予約していた本の準備ができましたと図書館からメールがあり、取りに行く。先だって見た映画『ママ、ごはんまだ?』の基になった一青妙さんのエッセイ「私の箱子」を借りた。読み始めたら、面白くてやめられない。エッセイなのに、まるで小説のようだ。台湾と日本、2つの国を行き来しながら、波乱に満ちた時代を生きた一家の物語になっている。

早くに両親を亡くした妙さんは、家を壊すことになった時に見つけた箱に入っていた手紙や日記から、両親の人生を紐解いていく。そして、最後に「父と母の娘に生まれてきて本当に良かった。」という心境に至る。

お父さんの闘病についてのエピソードは読んでいて辛い。肺がんであることを隠し、本当の病名を告げなかった妻に対して、心を閉ざし、口も聞かなくなる。代わりに妙さんが伝言係を務める。今でこそ本人に病名を告知するのは当たり前だが、30年前は家族にだけ告げ、その後どうするかは家族に任せたのだと思う。

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そばを打つ時に少しだけ入れる、そばの実の外側の部分の粉でそばがきを作る。わさび醤油で食べたり、おつゆに入れてもいいが、ぜんざいにしても美味しい。
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「メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官」を読む [読書]

願ってもないくらいのテニス日和だったが、膝に痛みがあり、今日はテニスを諦めた。昨日、2試合でお終いにするはずが、3試合やったのがいけなかったようだ。

アマゾンに注文した本が届いたので、暖かい日差しを浴びながら、読書三昧。読んだのは、先月発行の川瀬七緒著「メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官」。普段は図書館で借りるが、著者が高校の同窓生なので、彼女の著書は江戸川乱歩賞受賞作品以来、すべて買って読んでいる。

法医昆虫学捜査官シリーズ4作目は過去の3作同様、岩楯警部補と法医昆虫学者の赤堀涼子のコンビが事件の真相に迫る。西多摩の山の中で発見されたバラバラ死体は男性の両腕のみ。近辺を探してもほかの部位は見つからない。そこで赤堀は死体に付いた虫や発見場所で採取した虫を分析して、残りの遺体のありかを探り、犯人に迫っていく。

今回も虫の生態などについての講釈が興味深い。そして意外な結末にも驚かされる。岩楯警部補もすっかり赤堀先生の仕事ぶりに信頼を寄せるようになり、ますますこのコンビでの活躍ぶりを読むのが楽しみになった。面白いので、このシリーズが長く続いてほしい。

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先月帰省したら、田舎の弟の所に子猫が3匹いた。先々月はいなかったのにどうしたのかと思ったら、人になつかない親猫がハウスの中で産んで育てていたらしい。交通事故死する子猫があまりに多いから、今度は外に出さないで飼うことにしたのだとか。猫にとっては長生きできるかもしれないが、自由がなくなるわけで、どっちがいいのかなあ。
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「凍原」を読む [読書]

朝から時折ザアーッと雨が降る天気だったが、午後には久しぶりに靑空が広がった。テニスに行こうかとも思ったが、風が強すぎるので止めにして、図書館へ。

先月、連れ合いの高校同級生Mさん夫妻と食事をした際、樺太の話が出て、Mさんのご家族も樺太から引き揚げてきたとお聞きした。その時、釧路出身の直木賞受賞作家、桜木紫乃さんの著書「凍原」を勧められた。

ネットで図書館に「凍原」の予約を入れて、それが届く前に図書館の棚にあった「ブルース」という連作短編集を借りて読む。初めて、この著者の作品に触れ、すっかり魅了されてしまった。

「凍原」は、終戦間際の樺太、終戦直後の留萌、17年前そして現代の釧路が舞台。釧路で起きた殺人事件の捜査をする中で、それらの地での出来事がさまざまに交差していく。刑事ものでミステリーなのだが、刑事はじめ登場人物の過去や心の闇を重層的に描いていて、単なる謎解きにはなっていない。暗くて重いストーリーなのに、どんどん読み進めて行きたくなる作品だった。読み終えた後に面白かった!と思えた小説に出会ったのは久しぶり。

当分の間、桜木ワールドに浸ろうと今日は4冊借りて来た。夏の間は暑くて読書量が減ったけれど、これからは図書館通いが楽しくなりそう。

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田舎の子猫。春に生まれた4匹のうち、1匹はもらわれていき、2匹交通事故死で、残ったのはこのトラだけ。
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読む本がなくなって、電子書籍を取り寄せる [読書]

お昼を食べて、さあテニスに出かけようとしたら、雨が降り出した。昨日は強風で断念したため、今日はぜひともやりたかったのに残念。明日も天気が悪そうだし、火曜日はクラブが休みだし、当分テニスは無理かな。

図書館から借りた本はすべて読み終えてしまったので、連れ合いが借りているのを読むしかないかと見せてもらったが、どうも食指が動かないものばかり。そうだ、電子書籍にすればお金はかかるが、タブレットですぐに読むことができると気付いた。

「新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方」(文春新書)を取り寄せた。池上彰さんと佐藤優さんの対談本で、歴史・宗教・民族などについて論じながら、世界情勢を読み解いている。難しい箇所もあるけど、新聞などのメディアからは知りえない情報もたくさんあって、面白い。まだ途中だが、一気に読み終えてしまいそう。

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ホタルイカとワケギのぬた。もちろん今夜のお酒は日本酒。
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「その女アレックス」を読む [読書]

昼ご飯を食べてテニスに行こうとして外に出たら、かなりの風が吹いていた。今日は風に逆らってまでボールを打つ気力がないなあとクラブに行くのを止めた。

ミステリー大賞3冠との宣伝文句に魅かれて、フランスの犯罪小説「その女アレックス」(文春文庫)を読んだ。

ある夜、パリの街角で若い女性(アレックス)が誘拐されたという目撃情報が寄せられる。警察が捜査を開始するが、被害者の身元も犯人像も一向につかめない。ようやく地道な捜査が実を結んで、犯人にたどりつくが、監禁されていた場所に被害者の姿はなかった。

警察側とアレックス側、それぞれの視点で状況が交互に語られ、読者はアレックスのおぞましい過去と事件の意外な結末を最後に知ることになる。

期待して読んだが、はっきり言って期待外れだった。予想外の展開の連続で、確かに飽きさせないが、陰惨なシーンが多く、不快感が残る。人物像もあまり深く掘り下げられていないし、感情移入できなかった。「ミレニアム」の方がずっと面白い。

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猫は何を思う?
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「生き心地の良い町」を読む [読書]

岡 檀(まゆみ)著「生き心地の良い町」(講談社)を読んだ。先月中旬、朝日新聞の土曜版「フロントランナー」で、この本の著者が紹介された。面白そうな本だなとすぐにアマゾンに注文したが、届いたのがつい3日前。注文が殺到し、在庫がなかったのかもしれない。

タイトルには「この自殺率の低さには理由(わけ)がある」という副題が付いていて、著者の博士論文「日本の自殺希少地域における自殺予防因子の研究」を一般向けに書いたもの。

まず、自殺が多い地域ではなく少ない地域に目をつけて、その特性を探ろうとしたのが面白い。徳島県の旧海部町が老人の自殺が17年間ゼロと知り、そこに行ってフィールドワークを開始する。その後、隣の2つの町、自殺率の高い徳島県内のある町と調査対象を広げ、まるで探偵のように地域性をあぶりだしていく。

そして、著者が現地調査や分析で見つけた5つの自殺予防因子とは、
① いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい。
海部町では、赤い羽根募金が集まりにくいし、老人クラブ加入率が低い。つまり他人と同じ行動をとらねばという足かせがなく、考えの違いを受け入れる。
② 人物本位主義をつらぬく。
職業上の地位、学歴、家柄、財力などではなく、その人の問題解決能力や人柄で評価する。
③ どうせ、自分なんてと考えない。
海部町では、「自己信頼感」を持つ人が多い。
④ 「病」は市に出せ。
昔から海部町にあった格言で、病気や厄介ごとは早めにさらけ出すこと。そうすれば、周囲がいろいろな対処法を教えてくれる。やせ我慢や虚勢を張るのはいけない。
⑤ ゆるやかにつながる。
他人に関心は持つが、監視しない。自殺多発地域の町では、「日常的に生活面で協力する」が44%なのに、海部町では16.5%で、立ち話程度、あいさつ程度が80%以上。ゆるい結びつきが多い。

海部町が近隣の町と違う特性を持つに至ったのは、江戸時代初期に材木の集積地として栄えたことだと著者は言う。あちこちから職人や商人が移住してきて、共存するために多様性を認めざるをえなかった。それで、閉鎖的な村社会とは異なるコミュニティーが出来上がったらしい。

自分の育った田舎と対比して、なるほどと思えることばかりだった。「絆」、「助け合い」が満ち溢れているような地域で生きるのはかえってしんどいなあと思っていたけど、この本を読んで、納得。

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田舎から戻る時に紫蘇の実を摘んできた。

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枝から実を外し、醤油漬けにした。生醤油とかえし(みりん・砂糖・醤油を沸騰寸前まで沸かしたもの)の2種類作る。納豆やキュウリもみに入れると美味しい。
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「水底の棘 法医昆虫学捜査官」を読む [読書]

予報が当たり、雨の一日となる。いっとき強く降ったので、外出する気になれず、家でゴロゴロ。冷蔵庫の中をチェックしたら、野菜のみで肉類も魚類も見当たらない。日頃から買いだめはしないため、仕方なく夕方スーパーへ。半袖ではうすら寒く感じた。

先月帰省中に、川瀬七緒著「水底の棘 法医昆虫学捜査官」を読んだ。2011年に江戸川乱歩賞を受賞した著者が白河出身と知って以来、その後に刊行された本はすべて読んでいる。

本作品は、法医昆虫学者赤堀涼子が活躍するシリーズの3作目。前2作同様、岩楯刑事と共に事件の謎に挑む。今回は赤堀自身が遺体の第一発見者となるが、荒川河口で見つかった男性の遺体は損傷が激しく、身元特定につながるものは何一つない。刑事たちは被害者の唯一の所持品であるドライバーと腕に彫られた入れ墨から、被害者を特定していく。赤堀はウジの成長実験をやり、水の中の虫を調べることから、殺された場所を見つける。

昆虫学からのアプローチで事件の核心に迫っていくという異色のミステリー。専門的な知識や数字がたくさん出てくるが、読んでいて意外と苦にならない。赤堀と岩楯のやり取りも面白いし、このシリーズ、ずっと続いてほしいなあ。でも、虫嫌いの人にとっては、読み続けるのに忍耐が必要かも。

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先日、「おさしみ」と書かれた冷凍の桜エビをいただいた。わさび醤油で食したあと、炊き込みご飯とさっと湯通しして酢の物に入れたら、どちらも美味。
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「シャバはつらいよ」を読む [読書]

震災の年に出た大野更紗さんの「困ってるひと」の続編「シャバはつらいよ」(ポプラ社)が今月出版された。

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大学院でミャンマー難民の研究をしていた著者はフィールドワークでタイに滞在中、体調を崩し、帰国する。あちこちの病院で診察・検査を受けるも病名が特定されず、1年後ようやく東京のある病院で日本にもあまり症例のない難病と診断される。前作はその過酷な闘病生活をユーモアたっぷりに描き、退院して、一人でアパート暮らしを始めようとするところで終わっている。

その後、大野さんのブログやツイッターで、座談会に出席したり、新聞や雑誌に記事を書いているのは知っていたし、それらをまとめた「さらさらさん」や「1984 フクシマに生まれて」も読んでいた。

その活躍ぶりから病状がかなり良くなったのかなあと勝手に想像していたが、この続編を読んだら、大野さんがいかに生存ぎりぎりのところで日々頑張っているかがわかって、なんとも切ない気持ちになった。

前作同様、退院後の難病患者の一人暮らしの現状や次々に襲いかかる問題を軽妙なタッチで描いている。退院して半年も経たないうちに震災が起き、福島県の実家も親戚も原発事故の影響をもろに受けてしまう。八方塞がりの状況の中で、生きていても仕方ないと時には気弱になり、一方ではなんとか生き延びたいとも思う。そして、病の苦痛に苛まれながら、自分が直面する社会福祉や医療問題にさまざまな形で発信していく。

あまり頑張らないで、体を大切にしてねと呼びかけたいところだけど、危険を冒してシャバに出て来た大野さんにとっては社会とリアルに関わらねば、出所?した意味がないものね。第三部が出版されることを期待しよう。

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9時からテニスをして、中延の「天心」で、生ビールと麺のお昼。連れ合いは叉焼麺、私は豚しゃぶ冷し麺。
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「桃ノ木坂互助会」を読む [読書]

今日は季節が1カ月前に戻ったかのような寒い一日だった。気が早いので、冬物の片付けはとっくに済ませてしまった。着るものがなくて慌てる。午後からテニスに行き、2ゲームだけしたが、女性メンバーが少なく、ちょっと寂しかった。

2011年の江戸川乱歩賞作家、川瀬七緒さんの新刊「桃ノ木坂互助会」(徳間書店)を読んだ。作者が白河出身なので、受賞後に発行された本はすべて購入し、読んだあとは田舎に持って行って回している。

法医昆虫学者が事件の謎解きをする前二作とは全く異なった作品。題名を見た時、今回はミステリーではないのかなと思ったら、これがまた結構怖いお話だった。

60歳以上で桃ノ木坂町に20年以上住んでいる人が入会資格を持つ桃ノ木坂互助会は、地域のために尽くす老人会。その中から選抜された9名で特務隊という秘密の組織を作っている。海自出身の光太郎が中心となり、厄介事を起こす住人をいろいろな手段を用いて、町から追い出す実行部隊だ。

良き時代の町を取り戻すことに残りの人生を賭けている老人たち、そこに同じ人物を標的とする沙月という若い謎の女性が現われる。両者の思惑が交錯し、時にぶつかり合い、ある事件へと発展する。

本作も個性的な登場人物と意外な展開に目を離せなくなり、一挙に読んでしまった。いまどきの社会問題を軸に人間模様を描きながら、一風変わったミステリーになっている。それにしても、老人パワーもここまで来ると空恐ろしい。

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竹の子をいただいたので、今夜は若竹煮にする。薄味の出汁でさっと煮ただけ。掘りたてを茹でたものらしく、柔らかくて、竹の子本来の味が感じられた。こんな美味しい竹の子はお店では絶対手に入らない。
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「それでもわたしは山に登る」を読む [読書]

先日帰省した折、田部井淳子さんが「徹子の部屋」に出て、抗がん剤の副作用で大変だったと話していたと母から聞かされた。今年の夏、被災地東北の高校生たちと富士山に登ったと新聞に載っていたから、病気だったとしても何年も前のことを告白したんじゃないのと母に言ったら、いや最近のことだと反論された。

帰宅してネットで調べたら、確かに病気になったのは去年だとわかった。そして、「それでもわたしは山に登る」という本が10月に文藝春秋社から出版されたばかりと知り、早速購入して読んだ。

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第1章は、「山から学んだこと」。山で切羽詰まった状態になった時、どう行動したかについて本にしたいという出版社の要請に応えて書いたもの。著者は雪崩でもうダメだと思ったことが3回あったという。豊富な登山歴の中から、いくつかのエピソードを紹介して、土壇場に立たされた時の判断力、リーダーシップのあり方、登山隊での人間関係の難しさについて書いている。これらの体験談から、田部井さんの考え方、人柄がよく伝わってきて、あらためて素敵な人だなあと思った。

第2章は、本のタイトルになっている「それでもわたしは山に登る」。東日本大震災後、東北応援プロジェクトで多忙を極めていた田部井さんは2012年3月、講演と被災者たちとのスノーシューハイキングのため郡山を訪れる。少し前から、お腹が張って食欲もなくなっていたので、その時に親戚の医師の診察を受けるが、もっと大きな病院がいいと言われ、緊急外来で再度診てもらう。そして腹水の中にがん細胞があり、かなり広範囲に広がっていて、余命3カ月と郡山の病院で宣告される。

それから、東京のがん専門病院に入院し、3月末から5カ月間で12回の抗がん剤投与-手術-5回の抗がん剤投与という治療を受ける。驚いたことにその間にもハイキングや山歩きを20回近くこなしていたのだ!副作用で、だるさや手足のしびれがあるというのに。

副作用がなくなったら楽になるだろうが、これも生きている証拠の一つと田部井さんは、前向きに考える。2007年に乳がんの手術をした時にも術後10日には海外の山に行っていたという。病気になっても、できるだけ普段の生活を続けるというのが彼女の流儀。田部井さんにとっては、歩くことがすなわち生きることなのだ。幸いにも抗癌剤が効いて、寛解という状態になり、今も国内外の山歩きを続けている。

先月参加したイランツアーを主催した旅行社は毎年、田部井さん同行の海外登山ツアーを企画している。今年の年末はニカラグアの最高峰登頂とパンフレットに載っていた。大病をしてまだ1年半なのにすごいなあと感心した。病気の方が逃げていくような、田部井さんの意欲的な生き方に圧倒された。
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「シンクロシティ 法医昆虫学捜査官」を読む [読書]

季節が冬に逆戻りしたかのような寒い雨降りの一日だった。母に電話したら、田舎は雨ではなく雪が降ったらしい。咲いている花たちがかわいそうと話していた。

アマゾンに予約していた19日発売の「シンクロシティ 法医昆虫学捜査官」が昨日届いた。引きこもり状態で一挙に読む。

著者は白河出身で、第57回江戸川乱歩賞を受賞した川瀬七緒さん。前作「147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官」に続く、法医昆虫学者・赤堀涼子が活躍するミステリー。赤堀涼子のキャラクターが魅力的なうえ、昆虫学から科学的捜査をするという手法が斬新で面白いので、ぜひシリーズで書いてほしいなと思っていた。

9月初め、葛西にあるトランクルームから女性の死体が発見される。全裸での腐乱死体で、何の手がかりも得られないような状態だったが、検屍の結果は撲殺で、他所で殺害されたらしいとわかる。

捜査一課の岩楯警部補は相棒に指名した若手刑事、月縞と共に捜査に乗り出す。現場にハエとウジ虫がいたことから、またしても法医昆虫学者の赤堀涼子が捜査陣に加わることになる。そして、彼女の昆虫学に基づいた推論と行動力で、事件への核心へと迫っていく。

本作でも赤堀の魅力が際立つ。岩楯と赤堀のやりとりが相変わらず面白いし、初登場の月縞がなかなかいい。今回もアッと驚く結末が用意されていて、読者は最後に至るまで犯人像がつかめず、一気に読んでしまいたくなる作品だ。ただし、虫が嫌いな人にとっては気分が悪くなるような箇所があるので、要注意かも。

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30kg入り玄米を田舎から送ってもらった。家庭用精米機で、1週間分ずつ精米して使う。
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「戦後史の正体」を読む [読書]

テニス仲間が貸してくれた、「戦後史の正体」を読み終えた。著者の孫崎享氏は元外務省・国際情報局長で、いわば諜報部門を率いていた人。その人が、高校生でも読める戦後史ということで、
第二次大戦後の日本の67年間を日米関係を軸に書いた。

日本の政治・経済は常にアメリカの思惑に左右されると知っていたつもりだったが、これほどまでにアメリカにコントロールされていたとは驚いた。と同時に暗澹たる気持ちになった。

歴代の首相たちの中で、アメリカの意向に反する政策をとる「対米自主派」は、必ず引きずりおろされる運命にあったらしい。そして、「対米従属派」の政治家にすげ替える。しかも、マスコミや特捜部がその片棒を担いでいたとは!

田中角栄がアメリカの意向を無視して中国と国交を結んだことから、アメリカの怒りを買ってロッキードで刺されたというのは巷でも知られた話だが、ほかにも何人もの首相が「対米自主派」とみなされて、任期途中で去ることになったという。安保で悪役だった岸信介に抱いていたイメージもがらりと変わった。

特に震災以来、大手メディアへの不信感がつのるばかりだったが、この本を読んだら、ますます新聞の論調など信用できなくなった。新聞の購読を止めたくなったほど。

戦後史は、学校でもきちんと教えてくれないので、若い人にはぜひ読んでもらいたい。

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近くの公園の山茶花が咲きだした。季節は着実に移り変わっている。
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「大往生したけりゃ医療とかかわるな」を読む [読書]

先月、Mさん夫妻と食事をした際に勧められた本、「大往生したけりゃ医療とかかわるな」(中村仁一著、幻冬舎新書)を読んだ。

著者は老人ホームの医師で、十数年前から「自分の死を考える集い」を主宰している。その経験から、「死ぬのはがんに限る」と確信したという。年寄りのがんは、何の手出しもしなければ痛みもなく、穏やかに死んでいける。自然死を望むなら、がん検診や余計な治療を受けるべきではないと書いてある。

本のタイトルが刺激的なうえ、極論と思える箇所もあるが、まさにその通りと頷ける点が多々あり、参考になった。

○本来、年寄りは、どこか具合の悪いのが正常。年をとればこんなものと諦めることが必要。生きものである以上、老いて死ぬという運命は免れない。年寄りの最後の大事な役割は、できるだけ自然に「死んでみせる」こと。「逝き方」は「生き方」なのだ。

○食べないから死ぬのではない、「死に時」が来たから食べないのだ。当人の身体が欲しがらなくなっているのにもかかわらず、無理に飲ませたり食べさせたりするのは残酷。「できるだけの手を尽くす」が「できる限り苦しめる」とほぼ同義になっている。残される人間が、自分たちの辛さ軽減のため、あるいは自己満足のために死にゆく人間に余計な負担を強い、無用な苦痛を味わわせてはいけない。

○延命治療に関して、「いっさい」ではなく、個別に事前指示をまとめておく。
著者の事前指示は以下の通り。
1.できる限り救急車は呼ばないこと。
2.脳の実質に損傷ありと予想される場合は、開頭手術は辞退すること。
3.原因のいかんを問わず一度心臓が停止すれば蘇生術は施さないこと。
4.人工透析はしないこと。
5.経口摂取が不能になれば寿命が尽きたと考え、経管栄養、中心静脈栄養、末梢静脈輸液は行わないこと。
6.不幸にも人工呼吸器が装着された場合、改善の見込みがなければその時点で取り外して差し支えないこと。
これだけ具体的に指示しておけば、家族は楽かも。

総務省統計局が「敬老の日」を迎えるに当たって発表したデータによると、65歳以上の高齢者が初の3000万人超。遂に国民の4人に1人が高齢者という時代がやって来た。「自然死」を目指さない限り、医療費が増大し、国の財政を圧迫することは確か。ボケないうちに、自分が希望する治療をしたためておくべきかと考えている。

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名前の通り、いつまで経っても咲き続けている百日紅。
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「147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官 」を読む [読書]

昨年、江戸川乱歩賞を受賞した白河出身の川瀬七緒さんの新刊「147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官」がアマゾンから届いた。テニスに行くつもりだったが、急に雨が降ってきたので、読書で一日を過ごす。

焼けたアパートの一室で発見された焼死体を解剖すると、食道も胃もすっかりなくなっていて、腹部から球体が見つかる。その球体の中身はなんとハエの幼虫ウジ虫だった!とグロテスクな描写から物語が始まる。

被害者は一人暮らしの臨床心理士の女性。放火殺人事件として捜査が始まるが、警察として初めての試みとして法医昆虫学者に捜査に加わってもらうという上からの発表がある。事件担当の岩楯警部補と鰐川は捜査に加わることになった昆虫学者の意見を聞き、調査に同行するよう言いつけられる。その昆虫学者とは、弱冠36歳の赤堀涼子準教授だった。えらいさんの思いつきで、学者のお守りをさせられるなんてと愚痴っていた岩楯も少々変わり者の赤堀の行動力、見識、プロ意識に舌を巻くようになる。

刑事2人の捜査と赤堀の昆虫学からみた捜査が並行して行われる中で、死亡推定時刻や死因が突き止められ、犯人特定に至る。

題名の中の147ヘルツは、ハエの羽音。虫から犯行を分析するという新手法が斬新で、今までのミステリーにはない面白さがあった。昆虫学のうんちくも楽しいし、刑事2人と昆虫学者のキャラクターも最高!このメンバーでのシリーズ化を期待したい。

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午前中に降った雨が上がった後、青空が出たが、3時頃に再び強いにわか雨が降った。東京は14日ぶりの雨だそうで、涼しくなってよかった。

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先日、JA白河の直売所「り菜あん」で買い集めた野菜を送ってもらったら、変わった形の桃が4個入っていた。蟠桃(ばんとう)という名の桃だそうで、食べたら甘くて美味しい。2個入りパックに300円の値段が付いていた。
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引きこもって読書三昧 [読書]

帰京後、暑くても夕方からテニスをしていたが、昨日からは家から一歩も出ず、エアコンをつけての読書三昧。

先日、一緒に食事した連れ合いの同級生Mさんから、田舎にいる間にメールが届いていた。「白河に住む私立探偵が主人公の小説を読みました。事件の舞台は白河、いわき、会津など福島県下でした。」と書いてあり、著者名と書名が紹介されていた。早速ネットで区の図書館の蔵書を検索したら見つかったので、予約した。

一昨日、近くの図書館に行って、柴田哲孝著:私立探偵神山健介シリーズの第1作から4作目まで(①渇いた夏 ②早春の化石 ③冬蛾 ④秋霧の街)の4冊を借りてきた。

昨日から読み始めたら、地名や店名など知っている場所がたくさん登場するし、ストーリーも面白いので、止められなくなった。一挙に4冊読み終えてしまった。

2日間買い物にも行かず、昨日田舎から届いた野菜のみで料理を作っている。本を読んでいる間に常備菜を作ろうと材料を探したら、干しシイタケと昆布があったので、冷凍保存していた実山椒を入れて、朝ご飯用に佃煮を作った。煮物に時間をかけることができるのも読書の効用のひとつかな。

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テニス仲間のHさんが送ってくれた夏野菜の絵。
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「俺に似たひと」を読む [読書]

ネットの記事で見つけて、すぐさまアマゾンに注文した本「俺に似たひと」を午前中に読み終える。午後からテニスに行こうかどうしようか迷ったが、今日の気分は読書モードだと感じて、同時に購入した2冊目を読むことにした。その日の行動を気分で決めることができるなんて、なんと贅沢なことよと思いながら、読書三昧の一日を過ごす。

「俺に似たひと」(平川克美著:医学書院発行)は、団塊の世代の著者が80代の父親を介護した1年半の物語。介護記録でもあるが、淡々とした語り口で、父親と息子が歩んできた戦後の日本社会の変化、老いと死についての洞察を通じて、父と子の内面の葛藤を描いている。

著者は母親が亡くなったあと、長い間パーキンソン病を患い、一人暮らしは無理になった父親の面倒をみることにする。彼が育った家でもある実家を改造し、そこで父親と暮らし始める。昼間は仕事に行くので、ヘルパーに頼むが、朝晩の食事の支度から、入浴、下の世話まで一人でする。やがて、父親は入退院を繰り返すようになり、せん妄の症状が現われ、半覚半睡の状態になる。

せん妄という状態が、なぜ厳しい状態に置かれた患者に訪れるかについて、著者は「せん妄とは、身体的あるいは精神的痛苦に対する最終的な防衛機制であり、生命体が平衡を保つ最後の防衛線として最初から備わっているものなのだ。もしこの機能がなければ、ひとは発狂するか自殺へ走ること以外に、逃避の方途がない。」と思うようになる。

介護の中で、制度上のさまざまな問題にも直面したはずだが、そういうことには一切言及していない。小説のような、家族の物語のような不思議な介護記録で、じんわりと心に沁みる本だった。

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田舎から野菜が届いた。母が作ったキヌサヤがたくさん入っていたので、今日はシンプルにサッと茹でて、バター炒めにした。甘くて美味。この年になって、母親が作った野菜を食べられるなんて、幸せと思わねば。
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「ミレニアム」3部作を読み終える [読書]

膝の痛みも消え、テニス日和であったが、ここですぐさま復帰すると元の木阿弥と自重してテニスには行かなかった。それに、高湯温泉で読み始めた「ミレニアム」シリーズがいよいよ最後の1冊に入っていたため、今日中に決着をつけたかった。

映画「ドラゴンタトゥーの女」を見て、ぜひとも原作を読みたいと図書館に行ったら、なんと予約者が20人以上。ほとぼりが冷めるまで待とうと諦めていたら、先週、急に一人で温泉に2泊することになった。ちょうどいい機会だし、福島にお金を落とすのも支援のひとつと文庫版の第1-2部上下4冊を購入。文庫本とはいえ、1冊500ページ以上あるので、重いし、温泉にいる間には読み終えることはできないだろうと第3部は帰京後に買った。

第1部は映画を見ているので、内容は分かっていたが、それでも原作は断然面白い。2部と3部は続きもので、1部とは異なり、警察・政治サスペンスの要素が強く、これまた壮大なストーリーに引き込まれる。

女性差別の問題も随所に散りばめられている。スウェーデンでもいまだにそうなんだと思いながら読み進めた。人身売買、買春、児童ポルノ、ハッカーなど現代の社会問題も扱い、読者を飽きさせない。テニス仲間のMさんから、読み始めたら止められなくなったと聞いていたが、本当だった。

世界的ベストセラーとなったのに、著者はその成功を見ずして急死してしまったらしい。3部以降も書き続けてほしかった。とても残念。

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駅からの桜並木に八重桜も数本あり、数日前に満開となった。
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「平常心のレッスン」を読む [読書]

今日のテニスクラブは、どのベンチも待ち人ありで混雑していた。久々の賑わいで、ようやくコート上に活気が戻る。

昨秋、雑誌に紹介されていた「平常心のレッスン」(小池龍之介著:朝日新書)を本屋で見つけたので、読んでみた。著者は現役の住職で、仏道の教えを基に、平常心を身につける方法を説いている。

心穏やかに、幸せに生きるために最も大事なことは、どんな時も平常心を保つことだという。プライドや支配欲、快楽への欲求、死の恐怖など、心を苦しめるものの正体を知り、これらの業(カルマ)から脱するために、自分のあるがままの心を見つめ、受け入れることが大切。そうすれば、イライラしたり、へこんだりせずに平穏に暮らせる。

また、平常心を身につけるための日々の習慣として、瞑想、ストレッチ、咀嚼、そして書くことをあげている。

なるほどと思っても、凡人にはそう簡単に実行できそうにない。どうしても喜怒哀楽に振り回されてしまう。でも、完璧な自分を求めないと書かれているので、常日頃心掛けて、頭の隅に入れておくだけでもいいかなと。

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田舎の子猫たち。同じ親から生まれたのに、色も毛の長さもいろいろ。

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4匹の中で、一番人懐っこい猫。
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